2008年11月4日にリリースされたカントリー・ミュージック界のホープ、ブラッド・ペイズリーの7枚目のアルバムです。
正式には「Play : The Guitar Album」とタイトルされています。
このアルバムはいつものペイズリーのアルバムと違って、ヴォーカルを減らし、インストゥルメンタル・メインのサブタイトル通りの素敵なギターアルバムです。
このアルバムにはアップデイトしたカントリーの良さが詰まっています。
ゲストは日本では馴染みがないかもしれませんが、みんなカントリー 界の大御所です。(私も全員は知りませんでした)
アルバムのギター譜が発売されていたので、思わず買ってしまいました。ハックルベリー・ジャムを頑張ってみるのです。
*最近品切れで日本での入手は難しいようです。
ブラッド・ペイズリー本人も相当なギターテクの持ち主ですが、このアルバムではゲストにカントリー界で現存する最も偉大なギター・ピッカーをゲストで呼んで、その人らしい、その人が築き上げたリックを披露してもらっています。
ファンにとっては感涙ものです。
ブラッド・ペイズリーはカントリーの伝統を踏まえた上でポップで、ロック的サウンドの曲を書きますので、とっつきやすいミュージシャンと勝手に思っています。
実のところブログを書いていてもカントリーのジャンルが一番食いつきが悪い状況で、ほとんど読んでもらえません。
でも日本には少なからずカントリーミュージックファンはいるはずです。また、こういうのを機会に興味を持っていただければ幸いです。
私ももっと語彙力、話力、文章力をつけて、いいものはどんどん紹介していきたいと思います。
今でもアメリカではカントリーの需要があります。上質であればそれなりに売上が見込まれるため、およびバンドがシンプルな編成などが理由となって今では録音音質も素晴らしいものが多いと感じています。
元はと言えば、カントリーミュージックは1920年頃からアメリカ南部で始まりました。
バンジョー、ギター、マンドリン、フィドル、ベース、ドラムス などで構成されています。
瞬く間にアメリカ全土に広がって、形態も枝分かれし、進化していきました。
ラジオの普及に伴い、より生活に密着した音楽となります。
演奏者も達人と言われる凄腕プレイヤーが各楽器で現れ、人気と尊敬を集めました。
その中でもギターが一番人気です。最もポピュラーな楽器なので、値段が手頃で手に入れやすい、始めやすい、ジャンルに関わらず多様性がある、などの理由で演奏者が最も多いのは納得です。
と、なんかこんなことを言ってても当たり前の話なのです。カントリーを語るには単なる1ファンの私ではちょっと役不足です。
そんな半端な知識ながらも何が言いたいかといえば、
アメリカではカントリーミュージックは今でもとても深く根付いています。そのアメリカ原産の音楽をギター中心に堪能していただきたい。
その解答がこのアルバムなのです。
カントリーミュージック、ギターミュージックが好きな人、興味がある人、広い視野を持つギタリストを目指している方におすすめです。
まず、このアルバムは生活の中のBGMとしても有効です。掃除がはかどる、料理が美味しくなる、早起きできる、やる気がでる、猛烈に仕事を頑張りたくなる、などすごくよい方向へ作用すること請け合いです。(?)
アルバム「プレイ」のご紹介です。
*参考までに最後部にyoutube音源をリンクさせていただきます。
参加ミュージシャン多数のため、最後部にまとめます。
楽譜です。
曲目
1, Huckleberry Jam ハックルベリー・ジャム
軽快な早い曲で始まります。バンドのソロ回しもあって元気が出る曲です。
2, Turf’s Up ターフズ・アップ
ちょっとハードなサーフミュージックです。テレキャスターの音も気持ちよく、ヴェンチャーズへのリスペクトを感じます。ソロは崩してフリーに走りますが曲のイメージは保っています。
3, Start a Band スタート・ア・バンド
キース・アーバンと学生の頃に戻って青春しています。ガレージバンドのノリです。
4, Kim キム
アコースティックギターで静かに始まります。最後まで叙情的なギターフレーズが続くインスト曲です。
5, Departure デパーチャー
この曲も続いてインストゥルメンタルです。タイトル通りの開けた展開ですが極端に派手なアレンジになっていないところがいいです。
6, Come On In カム・オン・イン
バック・オーウェンズとラフに力強く歌います。カントリーの良い開放感が出ています。
7, Kentucky Jelly ケンタッキー・ジェリー
マック・マカナリーとちょっとディープな、でも早くてかっこいいインストです。珍しくワウも聞こえます。
8, Playing with Fire プレイング・ウィズ・ファイア
ヘヴィーなハックルベリー・ジャムという感じです。
9, More Than Just This Song モア・ザン・ジャスト・ディス・ソング
変わって如何にもアメリカなラヴソングです。スティーヴ・ワリナーと歌います。ワリナーの声が曲に合ってるんです。丁寧なギターソロが堪能できます。
10, Les Is More レス・イズ・モア
日本風にいえば「過ぎたるは及ばざるが如し」ですかね。
珍しくフュージョン風の曲です。
11, Pre-Cluster Cluster Pluck Prequel プリ・クラスター・プラック
おじいちゃんが孫に偉大なカントリーギターレジェンド7人のリックを紹介します。
「わかったよ、ありがとう」で次の曲に行きます。
12, Cluster Pluck クラスター・プラック
Tr.11で紹介されたJames Burton, Albert Lee, Redd Volkaert, John Jorgenson, Vince Gill, Steve Wariner, Brent Masonのギターソロが聞けます。
驚愕のインストナンバーです。
13, Cliff’s of Rock City クリフズ・オブ・ロック・シティ
ブラッド・ペイズリーお得意のロックよりのかっこいいインストナンバーです。
14, Let the Good Times Roll レット・ザ・グッド・タイムス・ロール
泣く子も黙るB.B.キングとのセッションです。交互にヴォーカル を取り、ペイズリーは余裕のキングに煽られてます。
15, What a Friend We Have in Jesus ホワッツ ・ア・フレンド・ウイ・ハヴ・イン・ジーザス
ブラッド・ペイズリーはアルバムに1曲、必ず信仰を表した曲を入れます。
ゴスペルです。きれいなアレンジです。
16, Waitin’ on a Woman ウェイティン・オン・ア ・ウーマン
最後はアンディ・グリフィスと一緒にしみじみと歌い上げます。
演奏
ブラッド・ペイズリー ヴォーカル 、エレクトリックギター(Tr.1-14, 16)、バリトンギター(Tr. 1,2,4,5,7,9)、アコースティックギター(Tr. 3,4,7,9,15,16)、マンドリン(Tr. 4,7)
ゲイリー・フッカー エレクトリックギター(Tr. 3,14)、12弦エレクトリックギター(Tr. 7)、バリトンギター(Tr.8)、エレクトリックギター(Tr.13)、アコースティックギター(Tr.16)
キース・アーバン エレクトリックギター、ヴォーカル Tr.3
フランク・ロジャース アコースティックギター Tr.6、 ハモンドB3オルガン Tr.13、 12弦エレクトリックギター Tr.1
ロバート・アーサー エレクトリックギター Tr.8、アコースティックギター Tr.13
スティーヴ・ワリナー エレクトリックギター Tr.9,11,12、 ヴォーカル Tr.9
ジェームス・バートン エレクトリックギター Tr.11,12
ヴィンス・ギル エレクトリックギター Tr.11,12
ジョン・ジョーゲンソン エレクトリックギター Tr.11,12
アルバート・リー エレクトリックギター Tr.11,12
ブレント・メイソン エレクトリックギター Tr.11,12
レッド・フォルカート エレクトリックギター Tr.11,12.
B.B.キング エレクトリックギター、ヴォーカル Tr.14
ブライアン・サットン アコースティックギター Tr.16
ケンダル・マーシー バンジョー Tr.1,7,13 キーボード Tr.16
ランデル・カリー スティールギター Tr.1-6, 8-10, 13,14,16
バック・オーエンス ドブロ、マンドリン、ヴォーカル Tr.6
Kevin “Swine” Grant ベースギター Tr.1,2,5,6,8,11-14, 16 フレットレスベース Tr.4 アップライトベース Tr.7,10
ケニー・ルイス ベースギター Tr.3 バッキングヴォーカル Tr.16
Ben Sesar ドラムス Tr.1-14, 16
Jim “Moose” Brown Farfisaオルガン Tr.2 ハモンドB3オルガン Tr,4,5,8,16 ウーリッツァーピアノ Tr.4 アコースティックピアノ Tr.10
バーニー・ハームズ アコースティックピアノ Tr.16
ゴードン・モテ アコースティックピアノ Tr.6
エリック・ダーケン パーカッション Tr.3-6, 9,12,13,14,16
ジャスティン・ウィリアムソン フィドル Tr.1,3,6-9, 13,14,16
オーブリー・ヘイニー フィドル Tr.16
ウエス・ハイタワー バッキングヴォーカル Tr.3,6,9,16
スヌープ・ドッグ イントロラップ Tr.7
リトル・ジミー・ディキンス、マニー・ロジャース 声 Tr.11
アンディ・グリフィス ヴォーカル Tr.16
*ハックルベリー・ジャム トイバンド
ブラッド・ペイズリー ギター、ベース
フランク・ロジャース ピアノ
ブライアン・デヴィッド・ウイリアムス ドラムス
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