01.初めに

01.初めに

 1960年初めの頃、ジャズ評論家のアイラ・ギトラーは「ブルースは音楽の背骨である」という言葉を残しました。それに遅れること20年、私もそれを実感することとなりました。そしていろんな音楽を聴く楽しみが増えていったの...
・Rock

「ザ・フーとキット・ランバートとクリス・スタンプ、若者の若者による若者たちのためのマーケティング戦略」The Who Sings My Generation : The Who / マイ・ジェネレーション : ザ・フー

ザ・フーのデビューアルバムのご紹介です。現在“ザ・フーをスターダムに押し上げた二人の男たち「ランバート・アンド・スタンプ」(字幕版)”がいつまでかわかりませんがyoutubeでソニー・ピクチャーズ公式として本編無料公開中となっております。 
・Rock

「全編ミックとキース作詞作曲(のちにグリマーツインズと命名)によるオリジナル楽曲で挑んだ傑作、黒く妖しくも美しい初期ストーンズの集大成」Aftermath : The Rolling Stones / アフターマス : ザ・ローリング・ストーンズ

ザ・ローリング・ストーンズの1966年のアルバム「アフターマス」のご紹介です。「余波」「影響」「結果」と訳されるこの4作目のアルバムは初期ローリング・ストーンズの集大成であり、新たにバンドの可能性を大きく広げたと言われる名盤です。
・Blues

「人呼んで “イーストコースト・ピードモント・スタイル“ 大衆音楽の大スターで華麗にリゾネーターギターを操る盲目のブルーズマン」The Rough Guide to Blues Legends Blind Boy Fuller : Blind Boy Fuller / ラフ・ガイド・トゥ・ブルーズ・レジェンド・ブラインド・ボーイ・フラー : ブラインド・ボーイ・フラー

ブラインド・ボーイ・フラーは1930年代に活躍したブルーズマンです。私の脳内では勝手に“戦前の5大盲目ブルーズマン”の一人となっています。第2次世界大戦前のブルーズ「プリ・ウォー・ブルーズ」の中でも人気・実力ともに抜きん出た存在でした。
・World Music

「『鬼平犯科帳』から『芋洗坂係長』まで、さらには『空耳アワー』で大躍進した、日本人の琴線に触れるワールド・ミュージックの第一人者」Very Best of the Gipsy Kings / ベリー・ベスト・オブ・ザ・ジプシー・キングス : ジプシー・キングス

ジプシー・キングスはヨーロッパの伝統的な音楽であるフラメンコやルンバなどをベースにしてリズム感あふれる力強い音楽を奏でるバンドです。 ワールド・ミュージックの第一人者で、彼らのポテンシャルの高い演奏、サウンドは各方面から評価されています。
・Rock

「結局のところ、男の子はみんな頭のいいヤツが好きなんです、憧れるんです。ロックが成熟してきた1970年代、理数系の天才が本気でロックをやったら、という回答がこれでした。。Boston : Boston / 幻想飛行 : ボストン

「幻想飛行」は1976年にアメリカのロックバンド、ボストンが1976年にリリースしたデビューアルバムです。産業ロックのジャンルに括られることもありますが、今聞いてもびっくりするほどサウンド、コンセプト、音質ともに完璧な内容です。
・Rock

「イエスの黄金期を飾る名盤『こわれもの』。2024年リマスターとスティーヴン・ウィルソン・リミックス2024および通常のリマスターCDについて比較してみました。」Fragile : Yes / こわれもの : イエス

今まで廃盤になることなくレコード、CD、ハイレゾとメディアの変遷にも対応してきたイエスの名盤です。ここにきて「スティーヴン・ウィルソン・リミックス」や「2024リミックス」などのリミックス、リマスターヴァージョンが登場しています。 
・Rock

「“ロックンロールは決して死なない”という歌詞と共に後世へ大きな影響を与えた、ニール・ヤングの1970年代を締めくくる名盤」Rust Never Sleeps : Neil Young With Crazy Horse / ラスト・ネヴァー・スリープス : ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース

偉大なるロックレジェンド、ニール・ヤングのクレイジーホース名義で1979年にリリースされた10枚目のアルバムです。若い世代のミュージシャンからもリスペクトされていて、ある意味ニール・ヤングの一番ロック魂を感じさせてくれるアルバムです。 
・Soul R&B

「ニューオリンズの音楽職人、偉大なる裏方、アラン・トゥーサンの代表的名盤」Southern Night : Allen Toussaint / サザン・ナイツ : アラン・トゥーサン

アラン・トゥーサンの音楽はニューオリンズの伝統に則ったものです。作詞作曲、アレンジも得意、ピアノを中心に楽器も使いこなして歌います。アルバムは長い音楽歴を考えれば少なめですが、隠れ名曲度が高くいろんなミュージシャンからカバーされています。
・Rock

「フォークロックの中心的存在として1960年代のブリティッシュ・インヴェンションに対するアメリカの回答となったバンド、ザ・バーズ衝撃のデビューアルバム」Mr.Tambourine Man : The Byrds / ミスター・タンブリン・マン : ザ・バーズ

ザ・バーズとは1960年代中期にアメリカの若きフォーク・ミュージシャンたちがブリティッシュ・インヴェンションの影響でエレクトリック楽器を取り入れて演奏したバンドということになります。綺麗なメロディとサウンドでフォークロックを確立しました。
・Rock

「出ました。ジョン・レノンのアルティメイト・ミックス・シリーズ第3弾、『マインド・ゲームス』は思わず笑ってしまうほどの音のアップデートです。」Mind Games : John Lennon / マインド・ゲームス : ジョン・レノン

ジョン・レノンの音楽遺産の数々ですが、最近「マインド・ゲームス・アルティメイト・ミックス」が発表されました。 アルティメイト・ミックスのシリーズについては2021年4月の「じょんたま」、2023年10月の「イマジン」に続いての登場です。
・Jazz

「“世紀の大問題作”、“人に勧めるべきアルバムではない”とまで言われるエレクトリック・マイルス期の名作(迷作)の味わい方」On The Corner : Moles Davis / オン・ザ・コーナー : マイルス・ディヴィス

著書「マイルスを聞け!」で有名な故・中山康樹さんからして、マイルスのアルバムの中でも、「これは人に勧められるものではない。大好きだけどね」とおっしゃている問題のアルバム「オン・ザ・コーナー」です。マイルスはまた一つ新しい次元に入りました。
・Rock

「この十代とは思えない表現力、西欧の伝統や文学性を感じる世界はハマる人には嵌ります。ササる人には刺さります。驚異の才能を持って出現した情念渦巻くケイト・ブッシュの世界」The Kick Inside : Kate Bush / 天使と小悪魔 : ケイト・ブッシュ

1958年7月30日ロンドン生まれ。11歳から曲を書き始め、19歳の時にシングル「嵐が丘」でデビューしました。4週間イギリスのチャートのトップに立ち、オリジナル曲でイギリスでチャートの1位になった初めての女性アーティストとなったのです。
・Rock

「アコースティックな面を出したツェッペリンの中では異色作、しかしさらなる進化を狙った重要作です。」Led Zeppelin Ⅲ : Led Zeppelin / レッド・ツェッペリンⅢ : レッド・ツェッペリン

「Led Zeppelin Ⅲ」です。ハードに徹した2ndアルバムの後なので、よりハードな音が求められていました。しかし本作はアコースティックギターを主体としたフォーキーな曲も多く、ツェッペリンは次の段階に進まねばならないと感じていました。
・Jazz

「ブルーノート屈指のファンキーチューン、そして全編に渡り若き天才とこのアルバムに集まったサイドメンの名演が光ります。」The Sidewinder : Lee Morgan / ザ・サイドワインダー : リー・モーガン

トランペット奏者リー・モーガンが1964年7月にジャズの名門、ブルーノートからリリースした彼の代表作です。このアルバムはセールス的に大成功し、倒産寸前だったブルー・ノートを建て直したとまで言われています。ジャズとしては破格の大ヒットでした。
・Soul R&B

「邦題 : ニューオリンズ・ファンクの覇者、ザ・ミーターズがウイングスやストーンズを経由して世界中に知られるきっかけとなった名作です。」Rejuvenation : The Meters / リジュベネーション : ザ・ミーターズ

ニューオリンズ・セカンドラインファンクの象徴のような存在、ザ・ミーターズの1974年リリースの5枚目のスタジオアルバム「リジュベネーション」直訳すると「若返り、元気回復」、邦題は「ニューオリンズ・ファンクの覇者」です。 
・Rock

「ある意味クラシック・ロックの基本だったブルーズ、その極北とも言えるオペラの手法でオリジナル・ロックを開花させたワン・アンド・オンリーのバンド、クイーン初期の集大成」A Night at The Opera : Queen / オペラ座の夜 : クイーン

シングルカットされた「ボヘミアン・ラプソディ」はギネス・ワールド・レコーズによる「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートで堂々1位に輝いています。バンド名は大英帝国を感じさせるとともに一般的にホモ・セクシャルな意味もあったようです。
・Rock

「エリック・クラプトンとJ.J.ケイルの男の友情に浸るアルバムです。それと2023年のローリングストーン誌の『最も偉大なギタリスト』でのクラプトン順位凋落について思うこと」The Road to  Escondido : J.J.Cale & Eric Clapton / ザ・ロード・トゥ・エスコンディード : J.J.ケイル・&・エリック・クラプトン

昔からロックの第一線で活躍してきたロックのカリスマ、エリック・クラプトンと、結局のところ生涯において知る人ぞ知る渋いミュージシャンで終わってしまった感もあるミュージシャンズ・ミュージシャンの代表J.J.ケイルの素晴らしきコラボレーション。
・Rock

「ニール・ヤングを代表する名曲『Heart of Gold=孤独の旅路』を含む名盤です。以降何十年も変わらない、ブレない姿勢の本質がここにあります。」Harvest : Neil Young / ハーヴェスト : ニール・ヤング

ニール・ヤングを代表する名盤の一つである1972年リリースの「ハーヴェスト」です。「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」と一対になっているようなアルバムで、全世界でヒットしました。2015年にはグラミー賞の殿堂入りをしたもう音楽遺産です。
・Rock

「タイトなサウンドに斜に構えたヴォーカルが炸裂、アメリカン・ロックの雄トム・ペティ・アンド・ザ・ハートブレイカーズの出世作です。」Damn The Torpedoes : Tom Petty and The Heartbreakers / ダム・ザ・トルピード : トム・ペティ・アンド・ザ・ハートブレイカーズ

「ダム・ザ・トルピード」はアメリカン・ロックの正統派バンド、トム・ペティ・アンド・ザ・ハートブレイカーズの1979年、3枚目のアルバムです。過去2作も評価は高いのですが、このスケール感を増したサウンドでアメリカンロックの象徴となります。
・Rock

「湧き出る創作意欲はLP1枚では収まりきれません。ロック初の2枚組アルバムとなりました」Blond On Blond : Bob Dylan / ブロンド・オン・ブロンド : ボブ・ディラン

この時代のディランはエレクトリック化もそうですが、それと同時に特筆すべきは次々に湧き上がってくる語句と表現です。そして本作では創作意欲は止まることを知らず、2枚組アルバムとしてリリース。ロックにおいては初めての世に出た2枚組のLPでした。
・Soul R&B

「彼のインパクトがその後のロックのノリを作りました。ロックンロールの設計士と呼ばれたリトル・リチャードです。」Here’s Little Richard : Little Richard / ヒアズ・リトル・リチャード : リトル・リチャード

ロック創世記に活躍したレジェンドたちがこぞって影響を受け、大絶賛する1950年代を賑わしたロックンローラー。それはキング・オブ・ロックンロールとかアーキテクト・オブ・ロックンロール=ロックンロールの設計士と呼ばれたリトル・リチャードです。
・Soul R&B

「天才スティーヴィー・ワンダーの創作意欲絶頂期の集大成です。」Songs In the Key of Life : Stevie Wonder / キー・オブ・ライフ : スティーヴィー・ワンダー

アルバム「キー・オブ・ライフ」は1976年9月28日にリリースされたスティーヴィー・ワンダーの18枚目のスタジオアルバムです。レーベルはモータウン。スティーヴィーの創作意欲の絶頂期が続いていた時期で、超弩級の名曲がひしめいています。
・Rock

「一度は触れていただきたい。孤独と疎外感を歌った名曲の深淵なる詩の世界」Sounds of Silence : Simon and Garfunkel / サウンズ・オブ・サイレンス : サイモン・アンド・ガーファンクル

今の日本において60歳以上の人で「サウンド・オブ・サイレンス」を知らない人などいないのではないか、と思われるほどのサイモンとガーファンクルの珠玉の名曲です。 理由は1967年の映画「卒業」の挿入歌として使われ、世界中でヒットしたためです。
・Rock

「キーワードはボーダーライン」Get Rhythm : Ry Cooder / ゲット・リズム : ライ・クーダー

ジャンルを感じさせない音楽職人、ライ・クーダーの1987年11月リリース、11枚目のオリジナルアルバムです。ジョニーキャッシュから沖縄音楽までワイドに音楽を繰り広げます。名曲「アクロス・ザ・ボーダーライン」も是非ご賞味ください。
・Soul R&B

「“ロックンロールの父”ロックに不可欠なトリガーであり、偉大なるオリジネーター。チャック・ベリーの名曲満載のベスト盤です。」The Great Twenty-Eight / Chuck Berry / ザ・グレート・トゥエンティ・エイト : チャック・ベリー

チャック・ベリーは抜群のセンスと才能によってはっきりしたマーケット戦略をしました。ティーンエイジャーに向けて学校や恋愛を軽やかにエイトビートに乗せて歌います。高速のR&Bにカントリーの物語性をつけた踊れる音楽は熱狂的に受け入れられました。
・Jazz

「唯一無比の音楽はみんなを楽しませます。天才とも異才とも奇才とも呼ばれるローランド・カークの超弩級の記録です。」Volunteered Slavery : Roland Kirk / ヴォランティアード・スレイブリー : ローランド・カーク

基本的にジャンルとしてはジャズですが、ジャズはもちろんのことブルーズ、ソウル、ゴスペル、ファンク、ポップスと音楽のジャンルは軽く飛び越えて表現します。唯一無比の個性を持った、素晴らしいミュージシャン、ローランド・カークをご堪能ください。 
・World Music

「ピュアで力強く、そして新しかった。アフリカン・ミュージック世界進出のきっかけとなった名盤です。」Nelson Mandela : Youssou N’Dour / ネルソン・マンデラ : ユッスー・ンドゥール

ユッスー・ンドゥールはセネガルのミュージシャンです。セネガルやマリなどアフリカ大陸の西側の音楽は元フランス領であったためフランス経由で紹介されていました。アフリカの不幸な歴史ですが欧米のマーケットに乗って遠くアジアの私まで届いたのです。
・Jazz

「聞けば誰でも納得、ゴスペル・タッチのブルーノート・ファンクの傑作です。」Fuego : Donald Byrd / フュエゴ : ドナルド・バード

特にLPのB面ラストを飾る「ロウ・ライフ」には誰でもすぐにわかるファンキー、グルーヴィーに溢れています。このゴスペル由来の見事に「ノレる音楽」はその昔ジャズ喫茶でもものすごい人気で、特にB面のリクエストが絶えなかったそうです。
・Rock

「薬物中毒から生還したクラプトンの音楽ができる喜びと思いやりが感じられます。ソロになってからの代表作です。」461 Ocean Boulevard : Eric Clapton / 461オーシャン・ブールヴァード : エリック・クラプトン

1974年に復帰作としてこの、「461オーシャン・ブールヴァード」をリリースしました。そしてこのアルバムは以降のクラプトンのイメージを決定づけました。ブルーズ、トラディショナル、ゴスペル、レゲエなどをレイドバック風味で演奏したのです。
・Rock

「第3期キング・クリムゾン、3人となったクリムゾンが音の限界を提示する。今や1stアルバム “宮殿” と並び称される名盤」Red : King Crimson / レッド : キング・クリムゾン

デビューアルバム「宮殿」と並ぶ名盤(とされる)「レッド」のご紹介です。プログレの中でも技巧派、知性派と言われるクリムゾンは1974年、ロバート・フリップ、ジョン・ウェットン、ビル・ブラフォードの3人の名義で「レッド」をリリースしました。
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