01.初めに

01.初めに

1960年初めの頃、ジャズ評論家のアイラ・ギトラーは「ブルースは音楽の背骨である」という言葉を残しました。それに遅れること20年、私もそれを実感することとなりました。ブルーズに一旦魅了されると、いろんな音楽を聴く楽しみが増えていったのです。
・Rock

「マイケル・ジャクソン『スリラー』やAC/DC『バック・イン・ブラック』などに並び世界中で一番売れたアルバムと言われる初期イーグルスの傑作ベストアルバムです。」Their Greatest Hits (1971-1975) : Eagles / グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 : イーグルス

世界で一番売れたレコードにも頻繁に登場します。シングルカットした楽曲中心の内容ですが、素晴らしい流れを感じます。このアルバムの出現によって以前のアルバムはこのアルバムを薄めたものにしか感じなくなった、という暴論まで湧きあがったものでした。
・Soul R&B

「1980年代、サンプリング開始とともに最高の素材となったJB。そのマストアイテムだった60年代後半から70年代『JB流ファンク』のコンピレーション・アルバムです。」In the Jungle Groove : James Brown / イン・ザ・ジャングル・グルーヴ : ジェームス・ブラウン

鉄壁の布陣で君臨した1960年代後半から70年代初めまでの一番脂が乗り切っていた時期のコンピレーション・アルバムです。背景には1986年当時流行中だったヒップホップでJBがやたらと人気を集めサンプリングされていたという事情があります。
・Soul R&B

「早過ぎた傑作、スローでファンキー、グルーヴィー。リリース後10年以上経過して世界が認める名盤となりました。」There’s No Place Like America Today : Curtis Mayfield / ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥデイ : カーティス・メイフィールド

今では名盤、カーティス・メイフィールドの代表作などとも言われています。
しかし最初から評価の高いアルバムではありませんでした。
1975年のリリース時はさほど話題になることもなく、その他大勢のアルバム同様すぐに忘れられるような存在でした。 
・Jazz

「タイトルに偽りなし。まさに “驚異のジャズギター” 、時代を超えたジャズ・ギタリストの教典です。そしてウエスがクロスロードで悪魔と契約した話」The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery : Wes Montgomery / インクレディブル・ジャズ・ギター : ウエス・モンゴメリー

ウエス・モンゴメリーの代表作というだけではなく、モダンジャズ、ジャズ・ギターの名盤と言われる「ザ・インクレディブル・ジャズ・ギター」です。多くのフォロワーを産み、ジャズギターの表現の幅を根本から変えてしまったその出発点です。
・Rock

「伝統音楽とオルタナティブの融合、Tボーン・バーネットを知っていますか。そして日本と海外の基本的な音の違いについて。」Proof Through the Night : T Bone Burnett / プルーフ・スルー・ザ・ナイト : Tボーン・バーネット

Tボーン・バーネットは1970年代から粛々と活動していますが特にヒットシングルもなく、名盤と言われるアルバムも残していません。知る人ぞ知る存在ですが超重要人物です。音楽への造詣も深く、音作りとレコーディングにもすごいこだわりが感じられます。
・Rock

「変わらないハートランド・ロック、ジョン・ハイアットを知っていますか。」Bring the Family : John Hiatt / ブリング・ザ・ファミリー : ジョン・ハイアット

みなさん、ジョン・ハイアットをご存知ですか。本国アメリカでは「ハートランド・ロック」に分類される人です。日本では(圧倒的に)無名な存在ですが、アメリカでは「ブリング・ザ・ファミリー」以降、安定して品質の高いアルバムをリリースしています。
・Rock

「1978年リリースで世界に注目され、ロックに大きな影響を与えたバンドのセカンドアルバム、その2」This Years Model : Elvis Costello : ディス・イヤーズ・モデル / エルヴィス・コステロ

エルヴィス・コステロのセカンドアルバム「ディス・イヤーズ・モデル」です。録音は話題のエデン・スタジオ、プロデューサーはニック・ロウ、レコーディングはオーバーダビングほとんど無しでスタジオライブみたいな感じで11日間で全て終わりました。
・Rock

「1978年リリース、世界中で注目され、ロックの歴史に大きな影響を与えたバンドのセカンドアルバム、その1」Don’t Look Back : Boston / ドント・ルック・バック : ボストン

1978年、米国と英国で歴史的なアルバムが2枚リリースされました。共通点は、セカンドアルバムである、そしてこのアルバムで世界的になった、自国では売れたが他方では売れなかった、結果、今は世代を超えてファンを獲得する名盤であるということです。 
・Jazz

「没後60年、ついにドルフィーの時代がやってきた!。レコード コレクターズ誌の特集、ブルーノート・ベスト100でなんと1位となりました。」Out to Lunch : Eric Dolphy : アウト・トゥ・ランチ : エリック・ドルフィー

なんとも驚くことがありました。本屋さんで雑誌を見ていたらレコード・コレクター誌11月号はブルーノートの特集です。今でも特集が組まれるくらいの需要と評価があると思うと嬉しくなります。そしてなんと1位が「アウト・トゥ・ランチ」なのです。
・Rock

「1960年代のアメリカを代表するロック・バンドがそのサウンドを確立した名盤、古(いにしえ)のブルーズロックは今なお生き続けます。」The Paul Butterfield Blues Band : East West / ポール・バターフィールド・ブルーズ・バンド : イースト・ウエスト

1960年代のアメリカを代表するブルーズ・ロック・バンド、ザ・ポール・バターフィールド・ブルーズ・バンドです。結成時にはベースにジェローム・アーノルド、ドラムにサム・レイというこの時代というこの時代には珍しく黒人のリズム隊が加わります。 
・Rock

「大不況のロンドンで、飽和した音楽産業に咲いた一輪の徒花(あだばな)。まさにブリティッシュ・パンクを象徴する歴史的アルバム、世界を変えた1枚」Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols / 勝手にしやがれ! : セックスピストルズ

1970年代後半、ロックの一大ムーブとしてロンドンを中心にブリティッシュ・パンク・ムーブメントが湧き起こります。その中心はセックスピストルズでした。彼らは正式には1枚のアルバムしか残していませんが、その影響力は今でも残っています。
・Soul R&B

「怖いくらいの濃いエキスとなったジェームス・ブラウンの歴史をまとめたベスト盤、ほとんどがR&Bチャート1位となった珠玉の20曲です。」20 Alltime Greatest Hits : James Brown : 20・オールタイム・グレイテスト・ヒット : ジェームス・ブラウン

帝王JBの足跡にはゴスペルとはなんぞや、R&Bとは、ソウルとは、そしてファンクとはなんぞやの解答がまさにこれだ!というのが体験できます。特にファンクにおいては帝王の見せる世界に触れてしまうと他のバンドは全て亜流に見えてしまいます。
・Blues

「一応ダウンホーム・ブルーズのくくりですが、スローでファンキーな癒し系ロックンロールというジミー・リードならではの世界です。」I’m Jimmy Reed : Jimmy Reed / アイム・ジミー・リード : ジミー・リード

1950年代に活躍し、1960年代のロックにひときわ大きな影響を与えたブルーズマン、ジミー・リードのご紹介です。最も有名なアルバムが1958年にリリースされた「アイム・ジミー・リード」、1953年からのヒットシングルを集めたものです。
・Rock

「ボブ・ディランとザ・バンド、1974年のロックなアリーナツアーの記録」Before the Flood / Bob Dylan and The Band / 偉大なる復活 : ボブ・ディラン・アンド・ザ・バンド

1970年代中期になるとロックが大型ビジネス化し、アリーナロック、産業ロックなどと言われるジャンルが出現します。そうなる直前、ボブ・ディランとザ・バンドが手を組んで北米ツアーを敢行します。1974年リリースのアルバム「偉大なる復活 」です。
・Rock

「その後の音楽業界とミュージシャンの慈善活動に大きな影響を与えました。内容も手作り感満載の暖かいコンサートです。」Concert for Bangladesh : George Harrison & Friends / バングラデシュ難民救済コンサート : ジョージ・ハリソン・&・フレンズ

ジョージ・ハリソン名義で1971年にリリースされたオールスターによるチャリティライブアルバムです。「バングラデシュ難民級財コンサート」としてニューヨークのマディソン・スクエアー・ガーデンで開催され、3枚組LPとしてリリースされました。
・Jazz

「そして聴くべきピアニスト、エリントンです。これは“とんでもない”という頭文字がつく3名、偉大なるデューク・エリントン、鬼才チャールズ・ミンガス、天才マックス・ローチによる一夜限りの壮絶セッション」Money Jungle : Duke Ellington, Charles Mingus, Max Roach / マネー・ジャングル : デューク・エリントン

メンバーは歴史的にみてもジャズの頂点に燦然と輝く偉人デューク・エリントン、ジャズ界の鬼才、怒れるベーシストチャールズ・ミンガス、そしてこの中では多分唯一の紳士にしてスイング、バップの時代を渡り歩いた歌うドラマー、マックス・ローチです。
・Jazz

「まずは聴くべきエリントンのピアノトリオです。ピアニストとしてのデューク・エリントンの奏でる世界」The Duke Plays Ellington : Duke Ellington / ザ・デューク・プレイズ・エリントン : デューク・エリントン

オリジナルは8曲を収録した10インチLPとして1954年にリリースしたものです。1953年4月13日、14日にLAのキャピトル・スタジオで、ベースにウエンディ・マーシャル、ドラムスにブッチバラードというトリオでレコーディングされました。
・Rock

「ザ・フーとキット・ランバートとクリス・スタンプ、若者の若者による若者たちのためのマーケティング戦略」The Who Sings My Generation : The Who / マイ・ジェネレーション : ザ・フー

ザ・フーのデビューアルバムのご紹介です。現在“ザ・フーをスターダムに押し上げた二人の男たち「ランバート・アンド・スタンプ」(字幕版)”がいつまでかわかりませんがyoutubeでソニー・ピクチャーズ公式として本編無料公開中となっております。 
・Rock

「全編ミックとキース作詞作曲(のちにグリマーツインズと命名)によるオリジナル楽曲で挑んだ傑作、黒く妖しくも美しい初期ストーンズの集大成」Aftermath : The Rolling Stones / アフターマス : ザ・ローリング・ストーンズ

ザ・ローリング・ストーンズの1966年のアルバム「アフターマス」のご紹介です。「余波」「影響」「結果」と訳されるこの4作目のアルバムは初期ローリング・ストーンズの集大成であり、新たにバンドの可能性を大きく広げたと言われる名盤です。
・Blues

「人呼んで “イーストコースト・ピードモント・スタイル“ 大衆音楽の大スターで華麗にリゾネーターギターを操る盲目のブルーズマン」The Rough Guide to Blues Legends Blind Boy Fuller : Blind Boy Fuller / ラフ・ガイド・トゥ・ブルーズ・レジェンド・ブラインド・ボーイ・フラー : ブラインド・ボーイ・フラー

ブラインド・ボーイ・フラーは1930年代に活躍したブルーズマンです。私の脳内では勝手に“戦前の5大盲目ブルーズマン”の一人となっています。第2次世界大戦前のブルーズ「プリ・ウォー・ブルーズ」の中でも人気・実力ともに抜きん出た存在でした。
・World Music

「『鬼平犯科帳』から『芋洗坂係長』まで、さらには『空耳アワー』で大躍進した、日本人の琴線に触れるワールド・ミュージックの第一人者」Very Best of the Gipsy Kings / ベリー・ベスト・オブ・ザ・ジプシー・キングス : ジプシー・キングス

ジプシー・キングスはヨーロッパの伝統的な音楽であるフラメンコやルンバなどをベースにしてリズム感あふれる力強い音楽を奏でるバンドです。 ワールド・ミュージックの第一人者で、彼らのポテンシャルの高い演奏、サウンドは各方面から評価されています。
・Rock

「結局のところ、男の子はみんな頭のいいヤツが好きなんです、憧れるんです。ロックが成熟してきた1970年代、理数系の天才が本気でロックをやったら、という回答がこれでした。。Boston : Boston / 幻想飛行 : ボストン

「幻想飛行」は1976年にアメリカのロックバンド、ボストンが1976年にリリースしたデビューアルバムです。産業ロックのジャンルに括られることもありますが、今聞いてもびっくりするほどサウンド、コンセプト、音質ともに完璧な内容です。
・Rock

「イエスの黄金期を飾る名盤『こわれもの』。2024年リマスターとスティーヴン・ウィルソン・リミックス2024および通常のリマスターCDについて比較してみました。」Fragile : Yes / こわれもの : イエス

今まで廃盤になることなくレコード、CD、ハイレゾとメディアの変遷にも対応してきたイエスの名盤です。ここにきて「スティーヴン・ウィルソン・リミックス」や「2024リミックス」などのリミックス、リマスターヴァージョンが登場しています。 
・Rock

「“ロックンロールは決して死なない”という歌詞と共に後世へ大きな影響を与えた、ニール・ヤングの1970年代を締めくくる名盤」Rust Never Sleeps : Neil Young With Crazy Horse / ラスト・ネヴァー・スリープス : ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース

偉大なるロックレジェンド、ニール・ヤングのクレイジーホース名義で1979年にリリースされた10枚目のアルバムです。若い世代のミュージシャンからもリスペクトされていて、ある意味ニール・ヤングの一番ロック魂を感じさせてくれるアルバムです。 
・Soul R&B

「ニューオリンズの音楽職人、偉大なる裏方、アラン・トゥーサンの代表的名盤」Southern Night : Allen Toussaint / サザン・ナイツ : アラン・トゥーサン

アラン・トゥーサンの音楽はニューオリンズの伝統に則ったものです。作詞作曲、アレンジも得意、ピアノを中心に楽器も使いこなして歌います。アルバムは長い音楽歴を考えれば少なめですが、隠れ名曲度が高くいろんなミュージシャンからカバーされています。
・Rock

「フォークロックの中心的存在として1960年代のブリティッシュ・インヴェンションに対するアメリカの回答となったバンド、ザ・バーズ衝撃のデビューアルバム」Mr.Tambourine Man : The Byrds / ミスター・タンブリン・マン : ザ・バーズ

ザ・バーズとは1960年代中期にアメリカの若きフォーク・ミュージシャンたちがブリティッシュ・インヴェンションの影響でエレクトリック楽器を取り入れて演奏したバンドということになります。綺麗なメロディとサウンドでフォークロックを確立しました。
・Rock

「出ました。ジョン・レノンのアルティメイト・ミックス・シリーズ第3弾、『マインド・ゲームス』は思わず笑ってしまうほどの音のアップデートです。」Mind Games : John Lennon / マインド・ゲームス : ジョン・レノン

ジョン・レノンの音楽遺産の数々ですが、最近「マインド・ゲームス・アルティメイト・ミックス」が発表されました。 アルティメイト・ミックスのシリーズについては2021年4月の「じょんたま」、2023年10月の「イマジン」に続いての登場です。
・Jazz

「“世紀の大問題作”、“人に勧めるべきアルバムではない”とまで言われるエレクトリック・マイルス期の名作(迷作)の味わい方」On The Corner : Moles Davis / オン・ザ・コーナー : マイルス・ディヴィス

著書「マイルスを聞け!」で有名な故・中山康樹さんからして、マイルスのアルバムの中でも、「これは人に勧められるものではない。大好きだけどね」とおっしゃている問題のアルバム「オン・ザ・コーナー」です。マイルスはまた一つ新しい次元に入りました。
・Rock

「この十代とは思えない表現力、西欧の伝統や文学性を感じる世界はハマる人には嵌ります。ササる人には刺さります。驚異の才能を持って出現した情念渦巻くケイト・ブッシュの世界」The Kick Inside : Kate Bush / 天使と小悪魔 : ケイト・ブッシュ

1958年7月30日ロンドン生まれ。11歳から曲を書き始め、19歳の時にシングル「嵐が丘」でデビューしました。4週間イギリスのチャートのトップに立ち、オリジナル曲でイギリスでチャートの1位になった初めての女性アーティストとなったのです。
・Rock

「アコースティックな面を出したツェッペリンの中では異色作、しかしさらなる進化を狙った重要作です。」Led Zeppelin Ⅲ : Led Zeppelin / レッド・ツェッペリンⅢ : レッド・ツェッペリン

「Led Zeppelin Ⅲ」です。ハードに徹した2ndアルバムの後なので、よりハードな音が求められていました。しかし本作はアコースティックギターを主体としたフォーキーな曲も多く、ツェッペリンは次の段階に進まねばならないと感じていました。
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