01.初めに

01.初めに

1960年初めの頃、ジャズ評論家のアイラ・ギトラーは「ブルースは音楽の背骨である」という言葉を残しました。それに遅れること20年、私もそれを実感することとなりました。ブルーズに一旦魅了されると、いろんな音楽を聴く楽しみが増えていったのです。
・Rock

「1981年の空気感、スワンプでレイドバックしながらもほのかにシティ感覚、AORの香りもするJ.J.ケイルの傑作です。」Shades / J.J.Cale / シェイズ : J.J.ケイル

1981年にリリースされたJ.J.ケイルの6枚目のアルバム「シェイズ」です。聴いているとエリック・クラプトンやマーク・ノップラーが積極的にケイルのギタースタイルや歌い方、さらには音楽に対する姿勢までも取り入れたのがわかります。
・Rock

「1970年代終盤に突如として現れ大ヒット、社会現象とまでなった名盤」Breakfast in America : Supertramp / ブレックファスト・イン・アメリカ : スーパートランプ

1979年、いきなりとんでもない大ヒット、世界中を席巻したアルバムがリリースされました。イギリスのバンド、スーパートランプによる「ブレックファスト・イン・アメリカ」です。日本でもタイトル曲などヘビーローテーションでオンエアされていました。
・Rock

「今だからこそ見直されるべき名盤、ストーンズ1970年代ミック・テイラー期の集大成」It’s Only Rock n’ Roll : The Rolling Stones / イッツ・オンリー・ロックンロール : ザ・ローリング・ストーンズ

この「たかがロックンロール」というシンプルにして単刀直入、なかなか潔いタイトルのアルバムは1974年10月18日にリリースされたザ・ローリング・ストーンズのアルバムです。リリース時はアメリカでは1位、イギリスでは2位と大ヒットとなりました。
・Rock

「映画『名もなき者』のストーリーの核となるディラン初のエレクトリック・サウンドを取り入れた歴史的名盤、映画の解説、感想とともにどうぞ」Bring It All Back Home : Bob Dylan / ブリング・イット・オール・バック・ホーム : ボブ・ディラン

みなさま、もう映画「名もなき者」はご覧になりましたか。ミネソタの田舎からニューヨークへ出てきたディランが憧れのウディ・ガスリーに会って、ウディとボブ・シーガーにも認められ、今までになかった規模のフォークの大スターになって行くストーリーです。
・Country, Bluegrass, Folk

「アウトローであり続けた『漢(おとこ)ジョニー・キャッシュ』のアメリカ音楽への愛情溢れる弾き語り集」American Recordings : Johnny Cash / アメリカン・レコーディングス : ジョニー・キャッシュ

1994年リリースの「アメリカン・レコーディングス」はジョニー・キャッシュの後期の代表作の一つです。レーベル名とタイトルを掛けてアメリカを、アメリカ文化を、アメリカ人が、記録したぜ。というなんとも潔い、味わい深い内容となっています。
・Rock

「異次元スライドギタリスト、サニー・ランドレスを擁したジョン・ハイアット。ゴナーズとのハード・ドライヴィン・ロックンロール」Slow Turning : John Hiatt / スロー・ターニング : ジョン・ハイアット

1988年、好評だった「ブリング・ザ・ファミリー」の1年後、今度は新進気鋭の若いメンバーで組んだバンド「ゴナーズ」と活動し、8月にアルバム「スロー・ターニング」をリリースします。これがまた好評、エネルギッシュで若返った感までありました。
・Jazz

「ジャズ史に残る名言で終わるエリック・ドルフィーの最終作」Last Date : Eric Dolphy / ラスト・デイト : エリック・ドルフィー

一般的にドルフィーの知名度はそれほど高くありません。評価は逆に最近の方が高くなっている感じもしています。自分からウェブで発信できる時代になると、世界中のドルフィーファンからの評論が多くなりました。時代に左右されない個性、感性の証明です。 
・Rock

「ヨーロッパの伝統に加えツェッペリン流儀のファンクやレゲエも、音楽性をさらに広げた4枚目。それとアート・デザイン・グループ『ヒプノシス』」Houses of the Holly : Led Zeppelin / 聖なる館 : レッド・ツェッペリン

前作までと比べるとここで作風というかアルバムのイメージが大きく変わりました。ブルーズの影響が希薄になった反面、ヨーロッパ伝統音楽的なもの、ジャマイカのレゲエのリズム、ファンクなどを取り入れて、今までとは違った世界を繰り広げました。
・Rock

「最高に気持ちのいいギターポップアルバム、AORとしても一級品、ボブ・ウェルチの奇跡的な1枚」French Kiss : Bob Welch / フレンチ・キッス : ボブ・ウェルチ

1976年、ボブ・ウェルチはパリスの突然の解散後、ソロアルバムをリリースしました。それが「フレンチ・キッス」です。奇跡的に美しい、素晴らしいアルバムです。今聞いても時代を超えたような美しいメロディが目白押しです。
・Jazz

「『モード』、『シーツ・オブ・サウンド』と進化したコルトレーンが基本を見つめて、あらためてメロディを探求した傑作」Ballads : John Coltrane / バラード : ジョン・コルトレーン

コルトレーン作品の中で一番有名、一番売れた、一番聴きやすいと思われるコルトレーン1963年のアルバム「バラード」のご紹介です。インパルス期というのがキーです。ここではコルトレーン以外のほかのメンバーはコルトレーンのサポートに徹しています。
・Rock

「これぞアメリカン・ハードロックという米国発のスリーピース・パワーユニットのデビューアルバムです。」Grand Funk Railroad On Time : Grand Funk Railroad / グランド・ファンク・レイルロード登場 : グランド・ファンク・レイルロード

音はハードでブルーズの影響も感じられますが、なんともサービス満点でわかりやすくハードロックの醍醐味を聴かせてくれます。何も考えずに力技でハードな世界に連れて行ってくれるのです。そこにはアメリカン・ハードロックのエッセンスが詰まっていました。
・Jazz

「日本の誇るピアニスト、上原ひろみ率いるスーパーユニットの第1作目 “ザ・トリオ・プロジェクト”」Alive : Hiromi / アライヴ : 上原ひろみ

日本を代表するジャズ・ピアニストとしてもうすでに海外でも有名となっている上原ひろみさんですが、特筆すべきは2012年「MOVE」から2016年「SPARK」まで「The Trio Project」と名付けられた活動をしていた頃です。
・Rock

「唯一無二の個性を持ったブルーズ・ロック発のハードロック・バンド、フリーの代表的名盤です。」Fire and Water : Free / ファイアー・アンド・ウォーター : フリー

1960年代後半、英国からとっても個性的なバンドが登場しました。ブルーズベースのハードなサウンドがウリのバンドです。バンド名は「フリー」、ギター、ベース、ドラムスのみのシンプルな編成です。今聞いても個性的で他では味わえない魅力があります。
・Country, Bluegrass, Folk

「2000年代を代表するカントリー・ギター・ピッカー」This is Country Music : Brad Paisley / ディス・イズ・カントリー・ミュージック : ブラッド・ペイズリー

“This is Country Music” なんてシンプルで強い言葉なんだろうとつくづく感心します。現代最高のカントリーギターピッカー、ブラッド・ペイズリーです。カントリーだけに拘らず多彩に広がり、しかも各楽曲の質は高いものです。
・Rock

「マイケル・ジャクソン『スリラー』やAC/DC『バック・イン・ブラック』などに並び世界中で一番売れたアルバムと言われる初期イーグルスの傑作ベストアルバムです。」Their Greatest Hits (1971-1975) : Eagles / グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 : イーグルス

世界で一番売れたレコードにも頻繁に登場します。シングルカットした楽曲中心の内容ですが、素晴らしい流れを感じます。このアルバムの出現によって以前のアルバムはこのアルバムを薄めたものにしか感じなくなった、という暴論まで湧きあがったものでした。
・Soul R&B

「1980年代、サンプリング開始とともに最高の素材となったJB。そのマストアイテムだった60年代後半から70年代『JB流ファンク』のコンピレーション・アルバムです。」In the Jungle Groove : James Brown / イン・ザ・ジャングル・グルーヴ : ジェームス・ブラウン

鉄壁の布陣で君臨した1960年代後半から70年代初めまでの一番脂が乗り切っていた時期のコンピレーション・アルバムです。背景には1986年当時流行中だったヒップホップでJBがやたらと人気を集めサンプリングされていたという事情があります。
・Soul R&B

「早過ぎた傑作、スローでファンキー、グルーヴィー。リリース後10年以上経過して世界が認める名盤となりました。」There’s No Place Like America Today : Curtis Mayfield / ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥデイ : カーティス・メイフィールド

今では名盤、カーティス・メイフィールドの代表作などとも言われています。
しかし最初から評価の高いアルバムではありませんでした。
1975年のリリース時はさほど話題になることもなく、その他大勢のアルバム同様すぐに忘れられるような存在でした。 
・Jazz

「タイトルに偽りなし。まさに “驚異のジャズギター” 、時代を超えたジャズ・ギタリストの教典です。そしてウエスがクロスロードで悪魔と契約した話」The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery : Wes Montgomery / インクレディブル・ジャズ・ギター : ウエス・モンゴメリー

ウエス・モンゴメリーの代表作というだけではなく、モダンジャズ、ジャズ・ギターの名盤と言われる「ザ・インクレディブル・ジャズ・ギター」です。多くのフォロワーを産み、ジャズギターの表現の幅を根本から変えてしまったその出発点です。
・Rock

「伝統音楽とオルタナティブの融合、Tボーン・バーネットを知っていますか。そして日本と海外の基本的な音の違いについて。」Proof Through the Night : T Bone Burnett / プルーフ・スルー・ザ・ナイト : Tボーン・バーネット

Tボーン・バーネットは1970年代から粛々と活動していますが特にヒットシングルもなく、名盤と言われるアルバムも残していません。知る人ぞ知る存在ですが超重要人物です。音楽への造詣も深く、音作りとレコーディングにもすごいこだわりが感じられます。
・Rock

「変わらないハートランド・ロック、ジョン・ハイアットを知っていますか。」Bring the Family : John Hiatt / ブリング・ザ・ファミリー : ジョン・ハイアット

みなさん、ジョン・ハイアットをご存知ですか。本国アメリカでは「ハートランド・ロック」に分類される人です。日本では(圧倒的に)無名な存在ですが、アメリカでは「ブリング・ザ・ファミリー」以降、安定して品質の高いアルバムをリリースしています。
・Rock

「1978年リリースで世界に注目され、ロックに大きな影響を与えたバンドのセカンドアルバム、その2」This Years Model : Elvis Costello : ディス・イヤーズ・モデル / エルヴィス・コステロ

エルヴィス・コステロのセカンドアルバム「ディス・イヤーズ・モデル」です。録音は話題のエデン・スタジオ、プロデューサーはニック・ロウ、レコーディングはオーバーダビングほとんど無しでスタジオライブみたいな感じで11日間で全て終わりました。
・Rock

「1978年リリース、世界中で注目され、ロックの歴史に大きな影響を与えたバンドのセカンドアルバム、その1」Don’t Look Back : Boston / ドント・ルック・バック : ボストン

1978年、米国と英国で歴史的なアルバムが2枚リリースされました。共通点は、セカンドアルバムである、そしてこのアルバムで世界的になった、自国では売れたが他方では売れなかった、結果、今は世代を超えてファンを獲得する名盤であるということです。 
・Jazz

「没後60年、ついにドルフィーの時代がやってきた!。レコード コレクターズ誌の特集、ブルーノート・ベスト100でなんと1位となりました。」Out to Lunch : Eric Dolphy : アウト・トゥ・ランチ : エリック・ドルフィー

なんとも驚くことがありました。本屋さんで雑誌を見ていたらレコード・コレクター誌11月号はブルーノートの特集です。今でも特集が組まれるくらいの需要と評価があると思うと嬉しくなります。そしてなんと1位が「アウト・トゥ・ランチ」なのです。
・Rock

「1960年代のアメリカを代表するロック・バンドがそのサウンドを確立した名盤、古(いにしえ)のブルーズロックは今なお生き続けます。」The Paul Butterfield Blues Band : East West / ポール・バターフィールド・ブルーズ・バンド : イースト・ウエスト

1960年代のアメリカを代表するブルーズ・ロック・バンド、ザ・ポール・バターフィールド・ブルーズ・バンドです。結成時にはベースにジェローム・アーノルド、ドラムにサム・レイというこの時代というこの時代には珍しく黒人のリズム隊が加わります。 
・Rock

「大不況のロンドンで、飽和した音楽産業に咲いた一輪の徒花(あだばな)。まさにブリティッシュ・パンクを象徴する歴史的アルバム、世界を変えた1枚」Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols / 勝手にしやがれ! : セックスピストルズ

1970年代後半、ロックの一大ムーブとしてロンドンを中心にブリティッシュ・パンク・ムーブメントが湧き起こります。その中心はセックスピストルズでした。彼らは正式には1枚のアルバムしか残していませんが、その影響力は今でも残っています。
・Soul R&B

「怖いくらいの濃いエキスとなったジェームス・ブラウンの歴史をまとめたベスト盤、ほとんどがR&Bチャート1位となった珠玉の20曲です。」20 Alltime Greatest Hits : James Brown : 20・オールタイム・グレイテスト・ヒット : ジェームス・ブラウン

帝王JBの足跡にはゴスペルとはなんぞや、R&Bとは、ソウルとは、そしてファンクとはなんぞやの解答がまさにこれだ!というのが体験できます。特にファンクにおいては帝王の見せる世界に触れてしまうと他のバンドは全て亜流に見えてしまいます。
・Blues

「一応ダウンホーム・ブルーズのくくりですが、スローでファンキーな癒し系ロックンロールというジミー・リードならではの世界です。」I’m Jimmy Reed : Jimmy Reed / アイム・ジミー・リード : ジミー・リード

1950年代に活躍し、1960年代のロックにひときわ大きな影響を与えたブルーズマン、ジミー・リードのご紹介です。最も有名なアルバムが1958年にリリースされた「アイム・ジミー・リード」、1953年からのヒットシングルを集めたものです。
・Rock

「ボブ・ディランとザ・バンド、1974年のロックなアリーナツアーの記録」Before the Flood / Bob Dylan and The Band / 偉大なる復活 : ボブ・ディラン・アンド・ザ・バンド

1970年代中期になるとロックが大型ビジネス化し、アリーナロック、産業ロックなどと言われるジャンルが出現します。そうなる直前、ボブ・ディランとザ・バンドが手を組んで北米ツアーを敢行します。1974年リリースのアルバム「偉大なる復活 」です。
・Rock

「その後の音楽業界とミュージシャンの慈善活動に大きな影響を与えました。内容も手作り感満載の暖かいコンサートです。」Concert for Bangladesh : George Harrison & Friends / バングラデシュ難民救済コンサート : ジョージ・ハリソン・&・フレンズ

ジョージ・ハリソン名義で1971年にリリースされたオールスターによるチャリティライブアルバムです。「バングラデシュ難民級財コンサート」としてニューヨークのマディソン・スクエアー・ガーデンで開催され、3枚組LPとしてリリースされました。
・Jazz

「そして聴くべきピアニスト、エリントンです。これは“とんでもない”という頭文字がつく3名、偉大なるデューク・エリントン、鬼才チャールズ・ミンガス、天才マックス・ローチによる一夜限りの壮絶セッション」Money Jungle : Duke Ellington, Charles Mingus, Max Roach / マネー・ジャングル : デューク・エリントン

メンバーは歴史的にみてもジャズの頂点に燦然と輝く偉人デューク・エリントン、ジャズ界の鬼才、怒れるベーシストチャールズ・ミンガス、そしてこの中では多分唯一の紳士にしてスイング、バップの時代を渡り歩いた歌うドラマー、マックス・ローチです。
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